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治験マスターへの道

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研究環境を求めて技術の流出が起こる

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研究環境を求めて技術の流出が起こる

私は右か左かとか、思想の違いとかなどはどうでもよい。それよりも、彼が自分の信じたものに身を投じた短い一生、その生きざまに注目する。 安定志向の強い今の日本で、あくまでも、何かを追求したり、やりたいことを突きつめたりする生き方をする人、また、そういう生き方を選んだ人を支援する人がどれだけいるだろうか。 広く浅く適当にそつなくこなし、処世術で渡り歩く人が中心の世の中。その中で上に行った者たちが美味い汁を吸いまくる。彼らは勝ち組だ。ただし「戦わずして勝ったひきょう者」だ。 そういう人たちがそれこそ昨日の中村氏のような「人生をかけた戦い」の産物から多くを得ようとする。 今日、政府が、発明の利益は会社に帰属する、とするニュースがあった。どうせ経団連あたりがネジこんだのだろう。こんなことをしたらますますよい研究環境を求めて技術の流出が起こることくらいわからないのか。バカも休み休み言いたまえ。 それに対し、「企業は結果が出なかった場合のリスクも背負っている」という反論があった。しかし、それを言いだすと、結局なにもできなくなる。特に新薬開発、例えばエボラ熱の特効薬やワクチンなどを試みる製薬会社は出てこない。新薬開発には数百億もの資金が必要な上、治験の関係で発売には10年くらいはかかる。 つまり、何か成果がほしいのなら、企業自身がリスクを負うのは当然のことで、それが、発明者を冷遇していい理由にはなりえないということが言いたいのだ。 少なくとも、一生リッチな生活を送れるくらいの金を出してもらいたい。ただ、中小企業だと自身の財力では無理もあるから、国も合わせて出すような方式が望ましい。
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